子どものLD(学習障害)についての解説ページです。大人のLD(学習障害)については当社大人向けサービスのウェブサイト をご覧ください。
LD(学習障害)とは、基本的には全般的な知的発達に遅れは見られず、聞く・話す・読む・書く・計算するまたは推論するなどの特定の能力の習得に困難さがみられます。
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知的障害は全般的な知的機能が低い水準のことです。勉強の場面では多くの学習項目が苦手です。一方LD(学習障害)は特定分野の能力習得だけが困難な状態です。 例えば文字を読むことは全くできなくても会話による意思疎通は問題ないなど部分的に困難さが見られます。
勉強嫌いとLD(学習障害)との区別は素人では難しさを伴います。簡潔に説明すると一定程度の練習・勉強によって理解できるようになるならば”勉強嫌い”ですし、頑張っても特定の分野だけ目立って理解できない場合は学習障害の可能性が高くなります。なお親が隣にいて集中すればできるなどの場合は学習障害はないものの、集中力の持続が難しいADHDである可能性もありますので、「おかしいな…」と思われた場合は早めに医師の診断を受けましょう。
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ディスレクシアとはLD(学習障害)の一種で、読み書き障害とほぼ同義語です。ディスレクシアのお子様には以下のような特徴と対応方法が考えられます。
まずは、読み書き障害のお子様は文字がぼやけて二重に見えたり裏返しに見えたりすることがあり、そもそも文字を正確にとらえることが難しいということを理解しましょう。当事者のお子様は周りの人と自分の見え方が違うことを認識できないため、「できない自分」に苛まれてしまいがちになります。まずは見えずらいということに気づいてあげること、一緒に対策を考えることが非常に重要になります。
対応の大前提としては苦手を消すことよりも体育・図工・音楽など他の得意な科目での活躍をすすめていくことを大切にしていきましょう。
書字の課題については、なぞり書きや書き方の言語化するなどの方法があります(例:山=>たて、たてよこ、たて)。本人の理解の仕方に合う、適切な指導教材を探していきましょう。また、書字困難が著しい場合は、音声入力やタイピングを習得する、家族が代筆して考えることに集中させるなどの対応も有効です。現在、発達障害児向けの教材は様々手に入りますが、最終的には個々に合わせてどのように使うか”運用”方法が重要です。
読みの課題については、以下のような対応が考えられます。
●文字はイラストと照らし合わせながら覚えられるようにする
●特殊音節は視覚化して見せる
●文節ごとに斜線を引く
●読んでいる行だけが見えるような穴の空いたシートを使う
算数障害のお子様には以下のような特性と対応方法が考えられます。
算数障害のお子様は暗記力・理解力・社会性のいずれにも不安が全くなく、数字に関することだけに困難がみられる場合があります。他のことができるからといって、学齢相応の算数の習得は困難です。読み書き障害同様できたことを褒めながら、他の得意科目での活躍をすすめていきましょう。
一方で基本的な数字の概念が分かったほうがその後の生活の中で有利になることは確かです。数字の大小など基本的な理解についてはブロックを使うなどして視覚的に教えていけるとよいでしょう。足し算や引き算もマグネットやシールを用いて視覚的に指導する方法があります。またひっ算の計算をさせる場合は、升目を設けるなどしてどこに何を書けばよいのかを明瞭化しましょう。
このほか「子どもの発達障害」に関連する様々な具体的な制度・支援策をまとめています。それぞれのページをご確認下さい。