ティーンズ

発達障害のあるお子様向け キャリアデザイン教育
MENU

型を覚えればできる 穴埋め方式で読書感想文の苦手を克服~書いてわかるコミュニケーションの難しさ~

ティーンズ御茶ノ水 2016年8月31日

 TEENS御茶ノ水の薮崎です。

 TEENSの学習支援。夏休みの宿題対策に多くの時間を割きましたが、中でも感想文を書くことが苦手なお子さんの多いこと。

 書くという行為は文章を通して他者とコミュニケーションを取るわけですので、発達障害*の傾向のあるお子さんの不得手な想像が必要だからなのですが、それにしても何とかならないものかとTEENSでは考え、昨年から「読書感想文お助けシート」を導入しています。

「読書感想文お助けシート」とは?

 「読書感想文お助けシート」は①あらすじ②感想や意見をまとめることが出来るシートです。シートを埋めればあら不思議、読書感想文が完成してしまう優れものです!もちろん、すべての本に対応する”型”はなかなか作りづらいですので、TEENS課題図書を設定。課題図書の中で選んでもらえれば、穴埋め方式に近い形で、読書感想文が仕上がっていきます。

 それでも、①のあらすじに関してはシートと本を見比べながら自力で進めることが出来るお子さんも、②の感想に差し掛かると手を止め、ひとりで「うーん。」と声を出して悩み始める姿や「わかりません。」と質問をする姿が多く見受けられました。

160831

「読書感想文お助けシート」の一部。( )を埋めればあらすじが完成します!

 

書くことは目の前にいない他者について考える作業

 何人もの読書感想文の課題を手伝う中で、対面のコミュニケーションでも「自分と相手の興味・関心が重なるところを目指す」ことが出来ずにいるお子さんにとって、書くことはさらに「構成」「表現」など考えることがたくさんあるため、何重にも難しさが重なり合っている行為なのだろうなと改めて感じました。

 とはいえ、文章にはある程度の型があるもの。穴埋め方式を何度も繰り返して人への伝え方、コミュニケーションの取り方を少しずつでも学び、苦手感を克服してほしいなと思います。”型”を使って無事完了させた宿題。学校でどういう評価を受けるか楽しみです。

関連サイト

*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます

ページトップへ