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発達障害のあるお子様向け キャリアデザイン教育
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発達障害と読書感想文

2015年7月30日

TEENS横浜の飯島です。ペンションTEENS・アナウンサー体験などTEENSでの夏休みは毎日楽しいイベントが、、、というわけにはいかず、夏休みなりの日常生活が始まりました。夏休みの宿題です。

プランニングが苦手とされる発達障害*のお子さんたちですが、みなさん根が真面目なので既に半分ほど終わっている方々もちらほらといらっしゃいます。TEENSでは「嫌いなもの・面倒なものほど早めに片づけよう」を合言葉に、宿題指導を実施中。その代表格が、「読書感想文」です。

読んだ本の本文をそのまま写そうとするお子さん、あらすじのみまとめるお子さん、最後に申し訳程度に「楽しかったです」とだけ書くお子さん、そもそも「読書感想文アレルギー」でその存在を忘れようとしているお子さん、様々ですが、皆さん控えめに言って読書感想文がお嫌いなご様子です。

主に読書感想文を苦手としているのは、ASD(自閉スペクトラム症・アスペルガー症候群)傾向のあるお子さんです。多くの学校では読書感想文の宿題は出すもののその書き方を授業で習うことはほとんどなく、それでいて「感想」という正解のないもの書くことを求められます。曖昧さが苦手な彼らにとっては苦行と言っても過言ではないのでしょう。

一方、ADHD(注意欠如多動症)傾向が強いお子さんは意外とスラスラと進めることができます。主人公の気持ちになりながら「私だったらこんな風に思うな、こんなことがしたいな」と、頭の中でアイデアが次々に生まれているからでしょう。しかし内容をまとめることは難しいようで、ASDの子どもたちとは異なり字数制限の上限に悩まされています。

そんな皆さんのために、TEENSではこの夏から読書感想文対策プログラムをご用意しました。「あらすじまとめシート」や「レシピシート」、「きもちについて考えてみようシート」など、補助教材を駆使してこの難関に挑んでいただきます。

あらすじまとめシート

とはいえ、コンクールで賞を目指すようなクオリティの読書感想文を書こう!、というものではなく、あくまで「宿題というタスクを終わらせる」ことを目標としています。素晴らしい作品にする必要はない、しかし宿題である以上やり遂げる必要がある。質問しながら、相談しながら、締め切りまでに終わらせる。そんなお仕事に必要な考え方を養う機会として活用しています。

「読書感想文対策プログラム」は、夏休み中の日中支援・学習支援でご利用が可能です。推薦図書もご提示しておりますので、利用をご希望の方は通所拠点スタッフまでご相談ください。

*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます

 

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