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発達障害のあるお子さんの進学先について考える ~シリーズ③ 通信制高校・サポート校の紹介~

進路 2015年8月27日

TEENS御茶ノ水の大橋です。

発達障害*のあるお子さんの進学先について考えるシリーズ、第3回は「通信制高校・サポート校の具体的な紹介」です。シリーズ第1回「中学受験という選択」(記事はこちら)、第2回「通信制高校・サポート校という選択」(記事はこちら)と合わせてお読みください。

第2回の記事にて、通信制高校・サポート校の中身、共通点や違いについて説明させていただきました。本日は9月6日(日)開催の合同学校説明会に参加いただく学校の中から、web掲載の許可がいただけた学校を取り上げながら、具体的な中身を紹介したいと思います。

1つ目は「第一学院高等学校」です。北海道から九州まで全50キャンパスを擁する通信制高校で、首都圏では四ッ谷・横浜・千葉などにキャンパスがあります。発達障害のあるお子さんについては、状況を先生同士で共有しサポート体制を検討した後、担任が中心となりフォローをしています。しかしなるべく必要最低限のサポートにとどめ、集団の中で少しずつでも本人の成長を促すことを大切にしています。また在籍している生徒には優しいお子さんが多いようで、近くのお子さんが特性のあるお子さんの学習・生活面でのサポートをしてくれることもあるようです。

ICT(情報通信技術)を積極活用していて、入学者全員にiPadが無料貸与されます。学習の進捗状況や大切なお知らせなども配信されるので、お子さんだけでなく保護者も安心です。通学コースでは週2~5日の中から通学日数を選択することが可能で、学校で授業を受けなかった分は、iPadで映像授業を視聴することで補います。完全通信コースでは、基本的に自宅で映像授業を視聴しながら学習し、後は年一回のスクーリング(2泊3日でそば打ち、藍染め、紙漉きなどを体験)のみで卒業を目指すことも出来ます。指定校推薦も多く、四年制大学では170校ほどありますので、大学進学を考えている場合にはそれをうまく活用するのも一つの手です。ちなみにTEENSでも推薦入試を利用されるお子さんが多くいらっしゃいます。その際必要となる面接の練習や、志望理由を考えるなどももちろんTEENSでサポートしています。今まさにそのサポートを受けている高3生が、ちょこちょこ見られます。

2つ目は「蓬洋舎(ほうようしゃ)」です。東京都板橋区にある、通信制サポート校です。通信制高校・鹿島学園高等学校と提携していて、そちらを卒業するためのサポートを請け負っている、少人数制の学校です。スタッフのほとんどがカウンセラーや臨床心理士の資格を持っていて、応用行動分析と呼ばれる専門スキルによりサポートを行っています。かつ統括顧問の先生は発達障害の「プロ」です。お子さんに関わる全ての先生が専門スキルを持っているので、保護者としても安心して預けられる環境と言えると思います。

特性のあるお子さんへの配慮として、「入学後教室に慣れるまでは、教室にいる時間の制限を設けて段階的に長くしていく」、「授業で取り組む内容は前もって連絡しておき、安心して臨めるようにする」、「帰宅前には個別に話を聞く時間を設ける」などの取り組みをしています。発達障害のあるお子さんの場合、初めての場所・人・学習に慣れるまでに時間のかかることが多いので、それらの特性を踏まえ細かいところまで配慮が行き届いていると感じます。

上記の2つの学校について更に詳しく聞きたい、という場合には、直接お問い合わせいただくか、合同学校説明会時にご相談ください。合同学校説明会では、他にも魅力的な学校が多数参加するので、是非多くの学校に話を聞いてみてください。

次回、シリーズ最終回では、これまで取り上げた中学受験、通信制高校・サポート以外の進学先について、考えてみたいと思います。

*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます

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