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発達障害のあるお子様向け キャリアデザイン教育
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ICTを活用した矯正知力の時代の到来 「魔法のプロジェクト2018」に参加しました

2019年1月19日

TEENSの飯島です。本年もよろしくお願いします。

今日はICT・合理的配慮をキーワードにお話をします。

発達障害*のある子どもたちの学びをテクノロジーの力で支える「魔法のプロジェクト 2018」

本日は東京大学先端科学技術センターやソフトバンクなどが主催している、ICTを活用した障害児の学習・生活支援の事例発表会「魔法のプロジェクト2018」に、スタッフと参加してきました。

お子さんの変化と先生の熱量に終始興奮していました。Pepperさんを活用して、場面緘黙の子のコミュニケーションサポートしていった事例は泣けました…。

7:00 おはよう!

Pepperさん。画像はSB社サイトよりお借りしています。大変魅力的な方で…TEENSにもほしいです。

 

事例のあつーーーい資料はこちらで無料公開されています。

すべての子どもたちの学ぶ権利は保障されているか?センター試験の合理的配慮実態から考える

そんなわけで、今日は学校現場におけるICT導入の最先端をみてきたわけですが、世の中全体的にはどんな感じなのでしょうか?

昨日、毎日新聞の朝刊で「センター試験 障害者配慮」という見出しで、障害のある方がセンター試験を受験する際に受けられる配慮の実態について特集されました。私と、TEENSで合理的配慮申請のサポートをしたお子さんの保護者の方がインタビュー協力をしています。

【参考】毎日新聞朝刊に掲載 「ともに・2020バリアーゼロ社会へ」

ポイントは以下の通りです。

  • センター試験の合理的配慮志願者 30年で10倍へ
  • 合理的配慮の実施には、基本的には支援を受けてきたという実績が必要
  • 授業時の配慮の実績や学校での配慮申請のノウハウがない場合は外部機関に協力依頼を
  • センター試験での配慮事項として、今回初めて「パソコンの利用」が明記される
  • 試験のときだけでなく、子どもたちの学ぶ権利を保障するために日常における合理的配慮の推進が必要

こちらの「【図表でわかる!】発達障害と高校受験 | 受験時の配慮とは?学校選びの方法は?受験前に告知は必要?」でもまとめている通り、試験時に受けられる援助というのは幅が広がっていますし実践例も増えてきています。…が、学習に躓きのある子どもたちが、学校で十分な配慮を受けられているかといえばなかなか現実は厳しく、今年TEENSでも受験に臨むお子さんが数十人いますが、配慮を受けられることが決まったのは数名程度です。

先にご紹介した「魔法のプロジェクト」のような先進的な取り組みに参加している先生との出会いがあれば人生も変わるでしょうが、それはちょっと運に頼りすぎですし、誰もが魔法のティーチャー(と、お呼びするそうです)になることを先生方に求めるのは、いささか酷なように思えます。

ICTを魔法ではなくアタリマエへ 担任に依存しない仕組みを作るには

一日の大半を学校で過ごす子どもたちの生活がより充実したものになるように。TEENSでは東京都の指定事業として「小中高生のための スクール合理的配慮サポート」というのをスタートしていく予定です。4月開所に向け、現在準備中です。

矯正視力ならぬ矯正知力を必要としている子どもたちの。そんな子どもたちのサポートをしたいのに導入・継続が難しいと感じている先生、保護者のみなさまの、サポートができるようなサービスを目指します。興味のある方はぜひご連絡いただきたいです。

「魔法のプロジェクト 2018」の基調講演の中で、東京大学先端科学技術研究センター 中邑先生が仰っていましたが「いいことをやっていても、広まって続かなければ意味がない」ので、できるだけノウハウは般化して広く届けていく仕組み作りに、当社もできる限り貢献していきたいと思います。

2019年もよろしくお願いします。

*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます

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