発達障害のあるお子様向け キャリアデザイン教育
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神奈川県横浜市 「岩谷学園高等専修学校」| 発達障害に理解のある学校 インタビュー特集 vol.013@岩谷学園高等専修学校  2025/8/28 10:00~

「誰もが主役になれる」岩谷学園高等専修学校」の挑戦!
インクルーシブ教育と広がる進路、話題のeスポーツゼミを徹底取材
岩谷学園高等専修学校 校長 志村先生、 副校長 山下先生

参考 前回インタビュー

✅進学・就労の幅広い進路に向けて、手厚いサポートを徹底

✅得意を伸ばし苦手を補う「アップルーム」

✅話題の「eスポーツ」導入!興味関心を追求するゼミ活動

学校名岩谷学園高等専修学校
所在地神奈川県横浜市
形態高等専修学校
入試推薦入試(面接)
ウェブサイトhttps://www.iwatani-e-school.ac.jp/

1.「誰もが主役」に!個性を尊重するインクルーシブ教育について

今回は、高等専修学校でインクルーシブ教育を実践している志村先生と山下先生にお話を伺いました。「誰もが安心して学べる学校」を目指す取り組みは、保護者としても知っておきたいポイントがいっぱいです。

志村先生によると、学校全体を「構造化」して不安を減らす工夫をしているそうです。たとえば制服は「基準服」としてありますが、購入や着用は自由。感覚過敏などで制服が苦手な子もいるので、私服で登校する生徒も多く、夏は特に私服が目立つそうです。もちろん、決まった服の方が安心できる子もいるので、一人ひとりの希望に合わせて選べるようになっています。式典のときは「基準服またはそれに近い服」で参加できるとのことです。

山下先生からは「前の学校では友達と上手くいかなかったり、体調に不安があった子も、本校では笑顔で過ごせます。誰もが主役になれる学校を目指しています」と教えてくれました。生徒一人ひとりの個性やペースに合わせたサポートで、安心して通えるこの学校。子どもたちがのびのびと自分らしく学べる環境が整っていることが、何より心強いですね。

1-2. 他の高等専修学校や高校と比べて、特に強みとしている点は何ですか?

この学校の大きな強みは、合理的配慮の提供です。生徒一人ひとりに合わせた、きめ細やかなサポートと、進路の幅の広さです。全員に個別支援計画を作成し、教職員間で情報を共有。子どもの強みを伸ばし、苦手な部分には安心できる配慮を行います。必要に応じて主治医と連携するなど、医療面のサポートも万全です。

次に、進路面の間口の広さです。合同説明会や多機能型事業所「Iビリーブ」(自立訓練、就労移行支援)と連携して、実習先や就労先を広く開拓。保護者と情報を共有しながら、5年・7年の長期計画で就労準備ができるのも大きな特徴です。

2.多様な進路を拓く!充実のカリキュラムと最新の連携

一点目は、2020年から東海大学付属望星高等学校と連携開始しました。この連携には「生徒の進路の幅を広げたい」という狙いがあります。実際に、内部進学が可能となり、例年内部推薦で1~2名が東海大学へ進学しています。

また、本校は商業実務課程の高等専修学校として、商業系の学習にも力を入れ、プログラミング、ネットワーク活用、ビジネス基礎、簿記といった科目を学べます。特に簿記は数学の知識を必要とせず電卓で取り組むため「全く新しい学び」として意欲を高める生徒もいます。

二点目は、2020年から「総合的な探究の時間」として全員参加のゼミを設けており、2025年4月からは話題の『eスポーツ』を導入しました。週2時間、学年を超えて交流するゼミの一環や高校生eスポーツ大会参加で、楽しみながらスキルを伸ばし、その経験が将来の進路選択にもつながっています。

三点目は、プログラミングに関しては、2025年から神奈川工科大学の全面的なバックアップを受けています。また、2024年4月からは北海道の「岩谷学園ひがし北海道IT専門学校」と連携し、一部の授業をオンライン配信で受けています。高校段階から専門知識を習得することができる特長により、文部科学省の『ICT教育推進校(人材育成事業)』にも全国で数多くの応募がある中、採択されたのは23校、神奈川県では本校のみ選ばれました。

また、以前導入した KaienのSST教材「TEENSサプリ」は、動画がありとても好評で「放デイと学校の両方で学べることで安心」との声が多くありました。

3.安心できる学びの場:「アップルーム」と合理的な配慮

クラスの人数は16~22名ほど。少人数のため、個々のペースや理解度に合わせたサポートが行き届きます。「アップルーム」は、合理的配慮を提供する専用の学習室です。

休み時間のざわざわが苦手な人や、特定教科だけ学習したい人、体調不良時に静かな環境で学びたい人など、それぞれのニーズに合わせて活用できます。教員が常駐し、オンライン教材(ロイロノート)も利用できるため、教室と同じ内容を学習でき、出席扱いになります。苦手をフォローするだけでなく、得意な分野を先取り学習する時間としても活用可能です。多様な学びのスタイルを尊重しているのが特徴です。

教室での合理的配慮としては、試験回答のパソコン入力やルビふり、タブレットやスマートフォンで黒板の撮影をすることも可能です。個々の合理的配慮については日々教員間で共有されており、配慮を求めるために、特別な申請も必要ありません。

合理的配慮 ICT機器 学校 タブレット授業

4.「参加できるところだけ」でOK! 行事が育む自己肯定感

学校行事も生徒の個性やペースに合わせて無理なく参加できる環境が整っています。体育祭はありませんが、学園祭や2年生の修学旅行などの行事は充実しています。緘黙のお子さんが学園祭では呼び込みに挑戦するなど、普段見せない一面を発揮することも。ご家族が「こんな力があったんだ!」と驚くような発見の場になっています。学園祭では、一人ひとりが役割を持って参加。小中学校では主体的に参加できなかった人も、ここでは一人一役で活躍。その姿を見たご家族にも大変喜ばれ「誰もが主役になれる」インクルーシブとして、子どもたちの自己肯定感を育む機会となっています。修学旅行の宿泊が苦手な人や、学園祭のざわつきが苦手な生徒さんは、無理な参加を強制せず、聴覚過敏の生徒さんは短時間参加や見学も可能。無理のない挑戦をサポートしています。

学校での合理的配慮 行事 生徒主体

「ティーンズでは学校連携をさせていただくことで、進路の方向性のすり合わせ、合理的配慮の活用調整などをさせていただくことで支援の質向上に努めておりますが、先生の所感をお聞かせください

情報交換によって、学校で見せる顔との違いに新たな気付きを得ることができます。支援者同士が同じ方を向く大切さがあるのはもちろんのこと、そのような姿勢は生徒や保護者の安心感にもつながります。「自分を取り巻く大人の仲がいい」ということが生徒の安心感になるのですよね。一方で、よかれと思って提供した合理的配慮がずれてしまう場合もあります。支援に絶対の正解はなく、常に学び続ける姿勢が必要です。そのため本校では教職員の研修の機会を多く設け、日々の実践に生かせるようにしています。生徒ひとりひとりの見立ては日々更新されていきますので、時代に即した支援のスタイルを模索し続けることが欠かせないと考えています。

5.卒業後を見据えた手厚いサポートと独自の取り組み

進路としては、進学と就職で半々くらいで、進学先は専門学校や推薦入試での大学進学が中心、年に数名は一般受験で大学に進まれる方もいます。就職は、就職は障害者枠での就労が多く、就労移行支援の利用も一般的です。職業選択に関して猶予期間が必要と考える保護者様も多く、系列施設「Iビリーブ」を利用することで、18歳前後でも段階的な職業準備が可能です。

保護者様も安心の独自サポートとして、年3回の保護者向け説明会のうち1回は年金事務所の方を招き、在学中からの障害年金申請準備をサポートし、卒業後の自立や将来設計を見据えた具体的な情報提供で、進路の考え方も多様になっていくのではないでしょうか。

生徒へのサポートと体験機会として、定期的な進路説明会やカウンセリング面談で「将来どうしたいか」を話す機会を設置しています。オープンキャンパスや学校見学は、早い人だと1年生から参加し、3年間かけて考えていくことで、進路に関しても多様な間口が広がります。就労希望者には、学園内実習で企業体験の前に課題発見と修正ができ、進学希望者は、サマーキャンプや大学オープンキャンパスで専門学校・大学の特色を体験。先日は神奈川工科大学のオープンキャンパスに希望者が参加し、大学教授の方からキャリア教育についてお話しいただき「大学ってそもそもどんなところだろう」と知る機会をもちました。

進路説明会 大学進学 オープンキャンパス

6.入学検討者へ:試験と学校見学のアドバイス

本校の入学試験は、今年から面接のみになりました。面接は15分ほどで「これまでに頑張ってきたこと」などの自己PRを行います。方法は自由で、PCを使ったプレゼンも大歓迎です。面接には保護者の方も同席していただきます。保護者の目から見たお子さんの良さを伺うことで、学校としてもお子さんの魅力を理解できる場にしています。

また入学にあたっては、学校説明会(月1回開催)、授業見学(平日 定期試験期間以外は随時対応)に事前に参加いただくことで、初対面ではないのでリラックスして面接に臨めます。

受験時のアドバイスとしては、緊張せず自然体で来てください。面接で難しい質問はありません。学校生活で必要なことを知るためという意図があります。合格の見通しがある方に受験を勧めていますので、当日の試験でお断りすることはありませんので、ご安心ください。

7.最後に:校長先生・副校長先生からのメッセージ

  • 既に話題に挙げていますが、今年からeスポーツの導入を行っています。また、8月に在校生が北海道に研修に行きましたが、これらを含めた最新情報がホームページに掲載されていますので、ぜひご覧ください。(志村校長)
  • 学校のステージが変わるのは、お子さんにとっては大きな変化です。本校に関心をもってくださる方は、そういった環境の変化が苦手なお子さんが多いと思います。 そういったお子さんにとっては、バトンゾーン(変化への準備期間)を長くとることが大切と考えています。中3を待たず、小さいころからの資料請求も大歓迎です。「もう1回学校生活をやり直したい」「もっと楽しい学校生活を送りたい」という思いをもったお子さんは大歓迎です。(山下副校長)

「お子さんの幸せな将来のために!」、まずはホームページや実際の学校の様子を覗いてみてください。

岩谷学園高等専修学校 校長先生 副校長先生

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