

”興学社では、10時から授業が始まります”
10時始業には、起立性調節障害などで朝が苦手な生徒への配慮という面があります。ただ、それだけではなく、通勤・通学ラッシュを避けることや、過去に学校でつらい経験をした生徒が、駅などで以前の学校の生徒と会いにくくする意味もあると伺いました。
「通えるかどうか」の不安は、単に朝起きられるかどうかだけではありません。電車に乗ること、人混みを通ること、過去の人間関係を思い出す場所を通ることも、生徒にとっては負担になります。その意味で、10時始業は、登校までのストレスを少しでも減らすための現実的な工夫でもあると感じました。
”保護者にも、先を見据えることを伝える”
保護者への関わりについても、印象的なお話がありました。子どもが不登校になったり、発達特性や学習面のつまずきが見えてきたりすると、保護者は大きな不安を抱えます。その不安に寄り添うことは大切です。
”もっと長い目で先を見てほしいということも伝えている”
学習だけではなく、コミュニケーションやSST、社会で生きていく力を重視していること。その進路を、保護者自身がどう受け止めるのか。子どもだけでなく、親も子どもとの関わり方や捉え方を変えていく必要があること。これは、ときに厳しく聞こえる部分もあるかもしれません。ただ、子どもの将来を考えるうえで、保護者自身が「この子にとっての進路」をどう捉えるかは、とても大切な視点だと感じました。

興学社高等学院では、先生方がWISCなどの情報を読めるよう、教員研修を行っていると伺いました。一方で、目の前の子どもを見ることを何よりも重視し、情報ばかりで頭でっかちにならないように気を付けているそうです。
”合理的配慮という言葉は嫌いです”と佐藤先生は言います。少し私もびっくりしましたが、それは合理的配慮を提供しないという意味ではありません。そういった専門用語のワードがひとり歩きし、結果的に生徒の将来のことを考えなくなるリスクを懸念してのことでした。ティーンズも同じですが、公教育の現場を経験してきた方もおり、「公教育ではできなかったことを、ここでやりたい」という思いを持って関わっている人が多いのはティーンズと同じです。
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