発達障害のあるお子様向け キャリアデザイン教育
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子どもの「育ち」を支える場所「どんぐり発達クリニック」藤井明子先生インタビュー

ティーンズ溝の口 2025年5月29日

子どもの育ちに不安を感じたとき、どこに相談すればいいのか——そんな時に頼れる存在のひとつが「どんぐり発達クリニック」です。今回は、院長の藤井明子先生にクリニックの特徴や医療とのつながり方、家庭での関わり方についてお話を伺いました。

どんぐり発達クリニックについて
所在地〒154-0011 東京都世田谷区上馬3丁目18-11 エルフレア駒沢1階
電話番号03-5314-3288
ウェブサイトhttps://donguri-clinic.com/

医師や専門家が連携してサポート

―― 発達だけでなく心と体も診ていきます

どんぐり発達クリニックでは、小児神経医をはじめとして、精神科医、作業療法士、言語聴覚士、心理士など、いろいろな専門のスタッフが連携しながらお子さんをサポートしています。初診対象となるのは1歳〜高校生までです。高校生以上のお子さんは、すでに受診されていて状態が安定している方は引き続き当院で継続受診をされています。

乳幼児期の言葉の遅れ、癇癪、運動発達のおくれから、幼児期以降の落ち着きがない、集団生活についていけない、学童期以降の学習のおくれ、不登校などさまざまな困りごと、育てにくさや生きづらさを感じているお子さん・親御さんがこられています。     

お子さんの年齢や困りごとに応じて、医師による診察だけでなく、必要に応じて作業療法、言語療法、心理カウンセリングなどを行います。担当の先生やスタッフが変わる場合も、事前にスタッフ間で連携をし、同じクリニック内なので大きな環境の変化に不安を感じやすいお子さんも安心していただけると思います。

初診まで待つ期間も長くならないようにしています。保護者の方は受診しようと思うまでにすでに悩んでいる期間があるのに、初診までまた長い時間がかかるのは避けたいと思っています。子育てに悩んだとき、思い立ったときに、すぐにご相談いただけるよう心がけています。

どんな時に相談したらいいの?

――「ちょっと気になるな」と思ったときがタイミング

「ほかの子と少し違うかも?」「これって育て方のせい?」と、心配になることはありませんか?困ったとき、迷ったとき、どんな小さなことでもいいのでご相談ください。

幼稚園・保育園や学校の先生と相談することで前に進むこともあると思います。さらに医療的な視点から意見を聞いてみたいと感じたとき、眠れない、食べられないなど、身体にサインが出ている場合はもちろん、「今の関わり方で合っているのかな」と不安になったときも受診のタイミングだと思います。「今のやりかたで間違えていないんだ」とお守りとして継続通院される方もいらっしゃいます。

親と子はその関係性の中で困りごとが起きてしまうこともあります。こじれてしまわないように、診断がつかなくても相談できる場所でありたいと思っています。医師として、伴走者として、親子のサポートをしていければと思っています。

 

家庭でできる関わりのヒント

――「ほめる」より「見守る」「見留める」が大切

子どもの育ちにとって大切な姿勢とは「認める」ではなく「見留める(みとめる)」ということだと思っています。

「見留める」とは、子どもの育ちの小さな変化をちゃんと見て、心に留めておくこと。それをどう伝えていくか?「うれしかったよ」「私もこう思ったよ」と伝えていくとよいと思います。敏感なお子さんの場合、大人からの「がんばったね」などの言葉をプレッシャーに感じてしまうこともあります。

大事なのは子どもの育ちを邪魔しないこと。植物も育とうとしているのに、水をあげすぎてもだめですよね。本当に「子どものため」なのか?「親のため」になっていないかを問いかけながら、子どもの育ちのペースを乱さないように見守っていく。子どもの育つ力を信じていくということだと思います。

「比べない」は難しい。でも、前よりできたことを見つけよう

――子どもは「それぞれ違う」ということを感じて、見守ること。

周りの子と比べて、不安になってしまうこともあるかもしれません。「比べないほうがいい」と言われても、実際は難しいものです。

周りのお子さんと比べるのではなく、その子自身の“前よりできた”を見つけてあげてほしいなと思います。昨日よりちょっと元気にあいさつできた、友だちと仲良く遊べた…そんな小さな成長を、親子で一緒に振り返っていくことが大切です。その子らしさは本人の中にあるので、それを待てるかどうか。その子らしさが出てきたところをうまく気付いてあげられるといいですね。

保護者の方へのメッセージ

――子どもの育つ力を信じて

子どもはそれぞれ、自分のペースで育っていくものです。困ったときは一人で抱え込まず、園・学校や医療機関、放課後デイサービスといった場所と一緒に見守っていってください。

お子さんにとって本当に安心できる場所が、身近にあるといいですね。

 

おわりに

「どんぐり発達クリニック」の藤井先生のお話からは、子どもたち一人ひとりの育ちを、丁寧に見つめる温かさが伝わってきました。

子育ては、ときに孤独で、正解が見えにくいもの。でも、迷ったときに頼れる場所があるということは、きっと大きな安心につながるはずです。

「ちょっと気になるな」と思ったら、どうぞお気軽に相談してみてください。

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