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発達障害のあるお子様向け キャリアデザイン教育
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インターン活動紹介 〜学習支援編〜

インターン 2015年11月13日

こんにちは!TEENS新宿のインターン生の松本です。いよいよ今週末はインターン採用説明会です!
「インターン生が語るインターン活動」第2弾は、「学習支援」の現場からお届けします。

文字通り、お子さんを勉強面でサポートすることを軸にする「学習支援」。
でも、TEENSでの学習支援は、ちょっとした仕掛けがあります。フフフ。
そんな学習支援の現場でのインターン生の活躍を追いました!

「セッション」と「セッションシート」

ー発達障害を持つ子が苦手とする段取りやホウレンソウの力を高めていくー

まずは簡単に、学習支援の概要についてお話ししたいと思います。
TEENSの学習支援では、30分勉強+10分勉強というサイクルを繰り返します。その30分の勉強の1コマ1コマを、TEENSでは「セッション」と呼んでいます。そして、その日いくつのセッションをこなすか、各セッションでどの教材でどのくらいの量を学習するかを、「セッションシート」という用紙に記入してもらいます。

発達障害*を持つお子さんには、時間管理や段取りを行うのが苦手なお子さんが多いのが特徴です。「セッションシート」を書き、スタッフと一緒に確認・修正することで、学力面だけでなく、勉強の流れを組み立てる力を高めていくことを狙っています。

また、ホウレンソウ(報告・連絡・相談)が苦手な方が多いのも、発達障害の特徴の一つです。TEENSで学習を進めていく際には、「○○さん、このページまで終わりました」「このページまで進みそうにないので、予定を修正してもいいですか」というように、セッションの途中や終了後に欠かさずホウレンソウをしてもらいます。「はい、じゃあ勉強終わり~」と休憩時間に入らせるのではなく、きちんとホウレンソウをさせることで、オンとオフのメリハリをつけさせる意図もあります。

セッションシートでは、何をどこまでするか
具体的に書きます。

TEENS学習支援の2種類のスタッフ

ーマネジメントを担う「ホール」と解説に特化する「キッチン」ー

インターン生が担当するスタッフには2種類あります。
まず、先ほど述べた「セッションシート」を確認したり、ホウレンソウを受けたりと、それぞれのお子さんを受け持ち、お子さんの勉強をマネジメントしていくのが「ホール」というスタッフです。
マネジメントを軸としつつ、学習でつまずいているところがあれば、ホールのスタッフも適宜フォローします。しかし、本格的な解説が必要だと判断すると、ホールスタッフはお子さんと相談し、「キッチン」と呼ばれるスペースで解説を受けてもらいます。
このように、学習の解説に特化するスタッフがキッチンスタッフです。解説はPCと接続したモニターを使って、大画面で行います。解説の様子は、動画で撮影します(後で触れます)。

キッチンの様子。図を書いたり、要点はハイライトをつけたりと、
お子さんの理解を助ける工夫をたくさんしています!
ホールの様子。態度・段取り力を確認します。
わからない問題があれば、キッチンへ誘導。

メインディッシュを明示して提供するのがキッチン

どうしてホールとキッチンに分けるの?同じスタッフが、マネジメントもして、勉強の解説もすればいいじゃん、って思った方もいると思います。お気持ちはわかります。

でも、こうしたシステムをとっている背景には、「学習支援」というものに関する、TEENSのちょっとした問題意識があります。

いったん、ガラッと場面を変えて考えてみましょう。

「おいしい料理を食べたいな」と思って、レストランに行った場面を想像して下さい。ホールの人が笑顔満点で最高の接客をしてくれたとします。いい気分にひたっているところで、キッチンから料理がやってきました。「さあ、食べるぞ」と口にしたら、味はイマイチ……。
最後までホールの接客は抜群だったので、またいい気分になって店を出たけど、後で思います。
「でも、やっぱりおいしい料理を食べたかったな……」と。

「学習支援」って、上手くやらないと、こういうレストランみたいになっちゃうなと思うんです。普通の塾と違って、「勉強をサポートする」ことよりも、「勉強をサポートすることを通じて、心地よい居場所を提供する」ことに重心が傾きがちになる気がします。
それでも、お子さんに「今日も楽しかったな、また行きたいな」と思ってもらうことはできます。
けど、そのお子さんは結局その日、何をおうちに持って帰ったのでしょう。
その子にとって何が今日のメインディッシュだったんだろう、ってことになりますよね。

TEENSのキッチンは、そのメインディッシュを提供するのが役割なんです。

スペースも変え、スタッフも変え、大画面で専門的な解説を行う。
そうすることで、「今日の学習セッションのメインディッシュはここだよ!」とはっきりと提示する。
お子さんはそのメインディッシュをホールのスペースに持ち帰って、反復・復習する(何度も噛んで味わう、と言ってもよいかもしれません)。

ユニークだけど、なかなかメリットがありそうな仕組みだと思いませんか?

お子さんのそれぞれの障害の特性に応じて、段取りやコミュニケーションに集中して向き合えるホールと、解説に集中し、その日のセッションのメインディッシュを作って届けるキッチン。インターン生はもちろんどちらも担当することができます。
どっちが楽しいかって?

お子さんとコミュニケーションを密にとって触れ合う楽しさは、やはりホールがまさります。
でも、お子さんの学習特性を考えながら教え方を工夫し、PCとモニターを駆使して(ハイテク!)、セッションのハイライトを作り上げていくワクワク感もたまりません。
面白さは甲乙つけがたいですね。

TEENSのメインディッシュは持ち帰れる!ー動画による保護者への報告

お仕事体験と同様、学習支援でもインターン生は、セッション後に保護者の方への報告を必ず行います。お仕事体験での報告と違うのは、「ログ」(お子さんがどんな様子だったかを記録するシート)に、キッチンで撮影した動画も一緒にしてお送りする点です。これによって親御さんは、その日お子さんが主に何を学んだのかについて理解が深まります。またお子さんは、動画を自宅で再生して、苦手な箇所を繰り返し学習することができます。TEENSのメインディッシュは、その場で味わうだけじゃなくて、“お土産”として持ち帰ることもできるんです。(もちろん動画撮影に関して、プライバシー管理は厳格に行ってますよ)

ログと一緒に、その日撮影した解説動画も送信。
何度でも解説が見られる仕組みです!

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2回にわたって現場レポをお伝えしてきました。
「お仕事体験」と「学習支援」。それぞれにやりがい、面白さがあります。
もちろん、障害を抱えるお子さんに向き合う難しさもあります。
でも、少しでも興味が湧いていただけたなら、ぜひTEENSに飛び込んできてほしいと思います。

松本も最初は右も左もわからない状態で、仕事を覚えるので精一杯でした。
けど、少しづつ余裕が出てくると、一人一人のお子さんの発達障害の特性に向き合い、いろいろ工夫してお子さんにアプローチができるようになっていきました。
「この子にはどう接すればいいだろう?」と、こんなに真剣に考えて、一緒に泣いたり笑ったりできる現場って、なかなかないと思います。

TEENSのスタッフブログはまだまだ続きます。インターン生の仕事に関心を持っていただけると嬉しいです。お楽しみに!

インターン活動紹介 〜お仕事体験編〜

*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます

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