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発達障害のあるお子様向け キャリアデザイン教育
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お仕事体験で身に付けたことは他の場面でも使えている!?

2016年7月7日

TEENS御茶ノ水スタッフの大橋です。

TEENSの週末プログラム「お仕事体験」は、様々な業種のお仕事を体験する中で、将来働く際に必要なスキルを楽しみながら身に付けられる人気のプログラムです。放課後等デイサービスで同様のプログラムを実践しているところは、当社以外ほとんどないのではないかと思われます。

放課後等デイサービスで唯一!?お仕事体験プログラムの内容・狙い

プログラムには、上司に報・連・相を行う場面、チームでコミュニケーションを取ったり作業計画・スケジュールを考える場面などが意図的に設けられていて、自然と必要なスキルを身に付けていけるように工夫されています。また、スタッフが先回りして「これはこうすればいいんだよ」と教えてあげることを基本的にはせず、最終的にはお子さん自身が解決し成功体験を積めること、そして時には上手に失敗体験をさせてあげることを意識しています。

何事もまずは「型」から

報告の際は、まず「定型の型」を教え込みます。上司席には写真のような「言い方シート」が置いてあり、慣れないお子さんはこれを見ながら報告を行います。

報告に慣れていないお子さんには、
さりげなくこのシートを提示します

セッション初参加・初めての報告の際、「あの~、すいません、え~っとなんだっけ、、、報告書終わりましたので見てください」と言って、報告書を片手で上司に渡していたお子さん。スタッフが横で「言い方シート」を見せ、言葉を所々補いながら、「〇○さん今お時間よろしいでしょうか。報告書の記入が終わりましたので、ご確認をお願いいたします」と改めて言い直してもらい、両手で報告書を渡してもらいました。セッション初参加から1年ほど経ったそのお子さんは、今では「定型の型」をばっちり身に付け、かつ多少アレンジを加えての報告もお手のものになっています。

周りのお子さんが見ている中でも
堂々と報告しています

お仕事体験と学習支援の連動

またせっかく身に付けた報告の型なので、お仕事体験以外の場面でも活かしてほしいと思っていますが、平日学習支援時になるとせっかく身に付けた報告の型がおろそかになってしまうお子さんが結構いるので、「お仕事体験と学習支援の連動」を意識して支援をしています。

お仕事体験時は上司席まで歩いていき、報告の言葉をしっかり言いながら報告書を両手で渡し、姿勢をピンとさせて上司の確認が終わるのを待っている、ということが板についているお子さんであっても、学習支援時には学習している机に座りながら、数m離れたスタッフに対して「〇○さん終わりました~」と呼びかける、という場面が結構あります。そのような場面では、「あなたはもっとしっかり出来ることを知っています!」と言わんばかりに、スタッフの元まで来て報告すること、取り組んだ課題も一緒に持ってきてどこまで終わったのか具体的に報告すること、などを伝え実践してもらっています。

発達障害*のあるお子さんの場合、場面が変わるとせっかく身に付けたこともリセットされてしまうことが多いので、場面が変わっても必要な場面で必要なスキルを常に使えるように、そしていざという時に困らないように、日々意識をしてサポートをしています。

 

*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます

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