発達障害のあるお子様向け キャリアデザイン教育
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【受験・就活体験記 第4弾】ケアレスミスはどう減らす?高校受験に向けて苦手を克服!

2018年4月8日

TEENS御茶ノ水の大橋です。

季節は春真っ盛り。TEENSに通うお子さんは進級・進学に向けての期待や不安を抱えつつ、春休み課題をコツコツ計画的に進めています。

新学期のイラスト「桜吹雪の校門」

【参考】新学年のスタートダッシュを切ろう!発達障害*のある中高生のための進学・進級準備講座(こちらの講座は既に終了しています)

今回は、一般入試で見事第一志望の高校合格を決めたA君の受験対策についてご紹介いたします。

放課後等デイサービスの学習支援でおこなう受験対策

A君はPCが大好き。自力でPCを組める程詳しく、PC関連の話題になると話が止まりません。そんなA君が受験に向けて第一志望の過去問対策を始めたのは昨年10月頃から。実際の試験時間に合わせて問題を解く練習を始めると、特に数学で2つの課題が見えてきました。

てへぺろのイラスト(男の子)

1つ目は、ケアレスミス。これは普段の定期テストからそうでしたが、簡単な計算問題をケアレスミスで2~3問落とすことが毎回続いていました。

2つ目は、時間配分の弱さ。試験の前半に難しい問題が出て来ても、時間をかけてその問題に取り組んでいました。元々数学が得意なお子さんですが、時間配分を考えず夢中に取り組んでしまい、結果その問題は解けたものの後半の問題は手つかず…になってしまうことがありました。

それらの課題を試験本番までに克服するために、TEENSでは以下のような練習をしていきました。

ケアレスミスを減らすには?

「第一志望校の入試問題は難問が多い」という理由で、ご本人はとにかく難しい問題をたくさん解きたがっていました。一方でケアレスミスについては「次やれば出来るんで問題ないです」と…間違いを自分で振り返るのは、なかなか難しいご様子です。

そこで!その意識を変えるべく、「簡単な問題を正確に解く」練習を重ねていきました。入試問題1レベルの問題10問を「絶対に全問正解」という自信が持てるまで見直ししてから丸付けする、というものです。

1回目は3問もケアレスミスで落としていて、見直ししたのに間違いに気づけなかったことにご本人もショックを受けていました。そこで改めて、間違えた原因を丁寧に振り返ったり、間違いに気付ける見直しの方法を伝えたりしていきました。

入試にも必要な”段取り力”

入試問題の構成はよく把握できていましたが、時間配分は考えられていませんでした。そのため、「あらかじめ決めた時間配分通りに過去問を解く」という練習をしていきました。

タイムキーパーのイラスト(テレビ)

またTEENSで毎回記載している「セッションシート(段取り力を高めるためにその日TEENSで取り組む学習内容や量を予め書き、最後に振り返るためのシート)」についても、計画通りに進められたか、学習時間が1コマ終わるごとに確認していきました。

「ケアレスミスは怖いものだと思った」…受験勉強を通して生まれた意識の変化

そういったやりとりをする中で、少しずつ2つの課題に良い変化が見られてきました。また試験直前、これまでこちらから伝えていたことではありましたが、ご本人の口から「ケアレスミスは怖いものだと思った」、「合格できる実力があってもケアレスミスや時間配分ミスで不合格になってしまうことを実感した」という言葉が出てきたことに、ご本人の成長を感じました。

結果としては、第一志望無事合格!合格した今の気持ちをご本人に聞くと、「高校指定の高スペックのPCが買えるので嬉しいです!」とのこと。やはり一番のモチベーションはそこだったか、と笑ってしまいましたが、その後「頑張りが報われてよかったです」という言葉も聞けて、こちらも微力ながら合格に貢献できたのかな、と嬉しい気持ちになりました。

目標をもってスモールステップで成長していくことの大切さ

今回改めて、目標をもってスモールステップで成長していくことの大切さを感じました。今回、A君は受験という大きな目標をもちながら、少しずつ意識や行動の改善、成長ができたからこそ、合格という結果をだせたのだと感じています。

これからA君の新生活が始まります。高校にあがってからも、引き続きTEENSで支援をしていきたいと思います。

関連リンク

TEENSとは?

TEENSの学習支援

*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます

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