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発達障害のあるお子様向け キャリアデザイン教育
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第2回 発達障害に理解のある学校 合同説明会を6月に開催 海外ニュース「ADHDは早生まれに多い?」2016年4月号

  1. 第2回 発達障害に理解のある学校 合同説明会を開催します
  2. TEENS 第5拠点 年内に東京都多摩地区に予定
  3. 海外メディア 発達障害児関連の注目ニュース
  4. 今月寄せられたご質問・ご意見にお答えします

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1. 第2回 発達障害に理解のある学校 合同説明会を開催します

今年は障害者への合理的配慮元年。2016年4月に施行した障害者差別解消法に関連し大学も含め合理的配慮の義務が大きな話題になっています。学校の現場で取り組みが進むことが見込まれる一方、発達障害*のお子様や親御様の中では具体的にどのように学校生活を送れるのか不安を感じる方が多くなっているように当社では感じています。

スライド1

当社では昨年『第1回 発達障害に理解のある学校 合同説明会』を開催。入場者以上のキャンセル待ちが出る反響となりました。今年の『第2回 発達障害に理解のある学校 合同説明会』は、参加校数が大幅に増えることに加え、中学校や高校だけではなく、発達障害のある学生支援で定評のある全国の大学の専門家にもお越しいただくイベントとなります。内容は以下の通りです。

  • 基調講演(10:30~11:00) 当社代表の鈴木より、将来を見据えた進路選択に関する講演を行います。
  • 個別相談(11:00~16:00) ご参加いただくすべての中学・高校の個別の相談ブースを設けます。
  • 一斉説明(11:00~16:00の中で一校30分ずつ) 一部学校について、個室を利用して一斉説明会を実施します。スケジュールにつきましては開催日が近づき次第公開いたします。
  • 大学座談会(12:30~13:30) 大学関係者の方々に、座談会形式で大学における取組についてお話しいただきます。
    • 清泉女子大学 就職課 河野香織様
    • 富山大学 アクセシビリティ・コミュニケーション支援室 桶谷文哲先生
    • 明治学院大学 学生相談センター 戸谷祐二先生
    • 早稲田大学 障がい学生支援室/学生相談室 樫木啓二先生

<リンク>

2. TEENS 第5拠点 年内に東京・多摩地区に予定

今年1月にTEENS川崎をオープン。4拠点になったTEENSですが、今年中を目標に第5拠点をオープンさせたいと思っています。当社スタッフの採用状況と、現在の利用者と待機者の皆様からご意見を鑑みた結果、東京・多摩地区を候補に考えています。

拠点展開の上で皆様から期待を頂ける一方、質が低下しないかというサービス面での要望も多数いただいています。TEENSらしさ、TEENSの現場の質や雰囲気を失わないように第5拠点を準備していきますし、今後埼玉・千葉の各県でも展開を考えています。

なお拠点がオープンしてからご利用希望を頂いても、待機になってしまうケースが過去通例になっています。多摩地区の拠点にご興味のある方は早めに利用説明会や体験セッションにお越しください。(ご利用希望拠点以外の利用説明会に来ていただいて問題ございません。)

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3. 海外メディア 発達障害児関連の注目ニュース

このコーナーでは海外メディアが伝えた子どもの発達障害に関する注目記事をセレクション。解説を交えてお伝えします。今回は『①アップル社 自閉症”啓発”を超えた”受容”を喚起』、『②ADHDと診断された子どもは、クラスの中で生まれが遅いから? 台湾の研究』の2本です。

①アップル社 自閉症”啓発”を超えた”受容”を喚起

Apple Goes Beyond Autism Awareness, Promotes Acceptanceblank

4月2日は自閉症啓発デイ。世界各地でイベントが開かれたほか、オバマ大統領は公式声明を発表しています。企業もこの啓発デイに参加。特にアップル社のビデオが反響を呼んでいます。ビデオでは、話すことが苦手な自閉症のティーンエイジャーが、iPadを使って他の人とコミュニケーションが取れるようになった様子がまとめられています。

注目された理由が、iPadの宣伝の要素ももちろんあるのですが、啓発という側面で自閉症を知ってもらうだけではなく、どのように自閉症の人たちを社会で受け入れ活かしていくか、ということを示唆する動画だったからだと思われます。実はオバマ大統領の声明も自閉症の人を理解してくれという”福祉村からの遠吠え”ではなく、一人一人の可能性をどのように発揮してもらえるか、ということに注目した宣言となっています。

啓発から受容・活用へ。そのステップが着実に始まっているといえると思います。

②ADHDと診断された子どもは、クラスの中で生まれが遅いから? 台湾の研究

Many children diagnosed with attention deficit disorder may just simply be the youngest members of their class, Taiwanese researchers suggest.blank

台湾の研究を、イギリスBBCが伝えています。40万人のADHDの子どもたちを研究したところ、8月生まれ(台湾では最も学年で遅い月の生まれ)が、9月生まれ(最も早い月の生まれ)の、2倍の割合で診断されているということです。イギリスではすでにこういった傾向は知られていて、遅い月に生まれた子どものほうが特別支援学級に入る割合が高いとのこと。その傾向も加味して特別支援教育は行われているということを記事は伝えています。

画像もBBCから

画像もBBCから

当社でもこの傾向は感じていました。改めて記事を受けてTEENSの利用者のデータを調べたところ、全体的にやはり1~3月生まれ(※ご案内の通り日本では早生まれが同学年の中では生まれが一番遅い)の利用者が多いことがわかりました。特に小学校以下のご利用者の場合はその傾向は顕著で、4~6月生まれの人の2倍となっています。

ただし、これには2つの解釈ができます。早生まれの子どもが、ただ幼いために過剰診断されている事も考えられますが、一方で4~6月生まれの子どもは気づきや診断からもれてしまっていて、大きくなるまで気づかれないという可能性もあります。いずれにせよ、記事で示された傾向に注意して当社でも対応していきたいと思います。

図1

生まれた季節ごとの登録・利用者の割合。
このため4つの数字を足すと100%になります。

 

4. 今月寄せられたご質問・ご意見にお答えします

代表取締役の鈴木です。ニュースレターの登録時や説明会の申込みフォームなどでお寄せいただいたご質問、ご意見にTEENSスタッフ飯島と鈴木がお答えします。

不注意傾向の強いお子さんの対応方法

Q1. 4月から高校生の娘がいます。学力的にはあまり心配はありませんが、提出物が出せない、忘れ物が多いなど学校生活で必要なスキルが全く身に付きません。親としても1日の流れを書いて目立つところに貼ったり提出物や忘れ物がないようにスケジュール表を作り彼女に確認しながらやっているのですが、なかなか上手くいかないのが現状です。

飯島. 親御様が協力しながら熱心に対応されてる様子がひしひしと伝わってきました。スケジュールの利用は代表的な支援方法のひとつですが、実はそれをきちんと活用して意味のあるものにするのはなかなか難しさがあります。今回はスケジュールを利用する上で、大切なポイントを2点あげておきます。

ひとつめは、ツール自体が本人にとって理解しやすいかどうかです。スケジュールというと、時系列にタスクがリスト化されているものがイメージしやすいですが、それはご本人にとって本当にわかりやすいものになっているかを気をつける必要があります。表記は文字にするのか、イラストや写真を使うのか、はたまた現物を使うのか。リスト式でチェックしていくのがよいのか、付箋などを使って終わったものから捨てていかれるのがいいのか、あるいはアプリなどを利用するのがよいのか。理解や認知の仕方に合わせて変えていかれるとよいでしょう。似たようなお子様でも、A子さんにふさわしいツールでもB君にはあっていないことはしばしば起こりえます。

次に、活用にあたり必然性があるかどうかも重要です。スケジュール確認の習慣が身につくまで、常に誰かからリマインド(忘れていないよね、という注意喚起の声掛け)が得られるようにするのもひとつの手段ではありますが、ご相談内容から察するにそれもあまりうまくいっていないようですね。そういった場合にはスケジュールを確認しないことには次の行動に進めないようにする、何がしかのデバイスを活用してアラートが鳴るようにする、などの工夫が必要です。

というわけで、ここでは語りつくせないくらいスケジュール管理の支援は奥が深いです。自閉症支援について調べると方法論など色々分かりますが、実はビジネス分野の方がヒントが得られたりします。スケジュール・タスク管理は発達障害の有無に関わらず、現代人の永遠の課題です。発達障害ならではの認知の仕方は福祉分野から情報をえつつ、具体的なツールはビジネス分野から探してみることをお勧めします。

発達障害に理解のある学校

Q2. 小6の娘が横浜市の通級を利用しています。東京・横浜近郊のASDに理解のある私立中学を調べていますが、充分な情報収集が難しいです。レターニュースのバックナンバーで中学・高校の説明会があったようですが見ることができませんでした。説明会に参加された学校の情報や今後の説明会の開催予定の有無など教えていただけないでしょうか。

飯島. 大変お待たせいたしました!6/19(日)品川にて2回目を開催予定です(本ニュースレターにも詳細が記載されています)

今年は昨年ご参加くださった皆さまからのご意見を基に、更にパワーアップした内容になっています。当社代表の基調講演や大学関係者による座談会、一部学校については集団説明会も実施いたしますのでご期待ください。会場も当社オフィスの一角で、定員を昨年の3倍近くで設定していますが、早くも枠がうまりつつあります。参加希望の方はお早目のお申込をお待ちしております。

TEENS生の利用頻度

Q3. 利用者が増えていると思いますので、利用できる回数が少なくなるかも知れないと懸念しております。実際に利用している方はどの位の頻度で来所さしていらっしゃるか教えていただけましたら幸いです。

飯島. 利用頻度は様々で、週末のみ月2回、という方もいらっしゃいますし、複数のお仕事体験を利用しつつ平日の学習支援にも通って週4日以上来所する方もいらっしゃいます。

当社では平日週1~2回、週末の月2~4回と、平日の学習支援と週末のお仕事体験を合わせてご利用いただくことをおすすめしております。というのも、個別セッションである平日の学習支援と、集団セッションである休日のお仕事体験とではお子様の成長や効果の部分が異なるためです。もちろん、「平日は学校帰りだと遠くて…」「集団セッションはまだ参加できなさそう…」などご事情があると思いますので、その場合は個々人の事情を優先して頂いています。

余談ですが、TEENSでは利用者様向けの予約サイトがあり、受給者証の支給日数の範囲内であればキャンセルがでた枠に予約を入れることができます。定期テスト前などは、皆さま追加で予約を入れて試験勉強に励んでいます。TEENSの活用方法については、下記リンクの「こんなときTEENS」をご参照ください。

地方にTEENSはできるの?

Q4. 地方でも参加出来るようになってほしいです…。(ノ_<。)

鈴木. はい。地方の方にも当社のプログラムを活用していただけるようにするために、地域パートナーシップ制度を開始しています。TEENSは首都圏では拠点数を増やしていく予定ですが、首都圏以外は当社のプログラムを活用いただくことを考えています。ただし何よりも重要なのはスタッフのやる気と支援力。プログラムを導入いただく場合も、スタッフの育成支援が肝だと思っています。この地方に欲しい、この企業・団体だったらうちの近所で評判でTEENSのプログラムの導入に興味がありそう、という情報がありましたらぜひお教えください。

*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます

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