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【図表でわかる!】発達障害 × 通常級・通級・特別支援学級・交流級 | ちがいは?選び方は?解説します!

“発達障害*”にまつわる情報を3分程度で読める文章と1枚の図表にまとめてお届けします。

今回は「発達障害 × 通常級・通級・特別支援学級・交流級」についてご紹介します。

図表でわかる!発達障害シリーズ一覧

通常級・通級・特別支援学級・交流級 ~ちがいを解説します

発達障害のある子が公立の小学校・中学校に進学した際に選べる特別支援の体制について解説をします。

通常級

  • 呼び方…普通級・一般級 など
  • 標準人数…40名(小1のみ35名)
  • 授業進度…カリキュラムに併せている
  • その他…個別の指導が必要な場合は通級指導教室を利用することができる

通級指導教室(通級)

  • 通常の学級に在籍しながら、その子の障害特性に合った個別の指導を受けるための教室。週に何時間か通う。
  • 在籍校に通級指導教室がない場合は近隣校の「他校通級」を利用する。

特別支援学級

  • 呼び方…「支援級」「なかよし学級」 呼び方は様々
  • 標準人数…8名
  • 授業進度…「個別の指導計画」に基づいた支援、指導を受ける
  • その他…適応状況や集団活動の参加の必要性にあわせて、通常級に移動して活動する交流級を利用することができる

交流級

  • 特別支援級に在籍しながら、ホームルームや給食の時間に通常級に移動して活動する。
  • 特別活動に限らず、得意な科目や音楽や体育などの授業も、相談の上交流級で受けることができる。

どんな環境を選択すべき?学級を選ぶ際のお悩みに答えます

Q.学級はどのようにして決まりますか?
A.小学校の場合は、就学前に行われる健康診断で身体の疾患や知的発達の度合いを検査します。こちらの検査の結果で何らかの支援の必要性があると判断されると、教育委員会と就学相談を行った上で所属学級をきめます(また、検査結果によらず保護者の意思で就学相談を希望することもできます)

中学生の場合は小学校の通学状況を踏まえて決定します。小学校の時に特別支援学級に在籍し、中学生から通常級に在籍する、というケースもあります(もちろん逆もあります)

Q.学級を選ぶ際にはどのような基準で考えるべきでしょうか
(1)集団の中で過ごすことへの耐性、(2)個別的な配慮の必要性、(3)レジリエンス(タフさ・しなやかさ)の3点を踏まえた上でご本人の意思も尊重しながら決定をしましょう。

通常学習理解度で判断をされがちですが、例え赤点ばかりでもあまり気にせず、前向きに学校生活を送れるタイプの発達障害のお子様もいます。逆に、感覚過敏だったり環境や状況の変化に弱いタイプですと、どんなに学力が高くても支援と配慮が得られる環境の方が過ごしやすいでしょう。

絶対に忘れてはいけないのは、学校に通うのは医師でも先生でも保護者でもなく、子どもたち自身です。入学前に学級の様子の見学などしながら、安心感・納得感のある決断ができるとよいでしょう。

Q.途中で転級することはできるのでしょうか?
通常級から支援級、支援級から通常級、いずれも転級も可能です。

Q.支援級を選んだ時に、子どもの可能性を狭めてしまわないかどうか不安です
支援級を選ぶリスクのひとつとして中学の場合は内申点がつかないため公立高校の受験がしにくい場合があります(※内申点を問わない学校もあります)

高校は一般的な全日制の学校に通いたい…という場合は、たしかに通常級を選べた方が選択肢は広がりやすいです。一方で、無理な環境を選んで不適応を起こしてしまった場合、結果可能性が狭まってしまうという事態もありえます。

所属学級に優劣はありません。将来を見据えながら、今ご本人が毎日を過ごす場所としてふさわしい環境を選ぶようにしましょう。

※※図の使用について※※
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*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます

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