発達障害のあるお子様向け キャリアデザイン教育
MENU

令和7年度 放課後等デイサービス ティーンズ事業所評価アンケート総評

1. 実施概要と総評の目的

この度、ティーンズでは、法令に基づき、利用者保護者の皆様および職員を対象とした事業所評価アンケートを実施いたしました。ご多忙の中、貴重なご意見・ご要望にご協力いただいた全ての皆様に心より感謝申し上げます。

本総評は、全13事業所で実施されたアンケート結果から見られる共通の傾向を分析し、当事業所全体の支援の質の向上と、今後の事業運営の改善に資することを目的としています。全体として、当事業所の専門的な支援内容や職員の対応については概ね高い評価をいただきましたが、回答率の向上や、細やかな環境配慮、保護者様への情報提供のあり方には、引き続き課題があることが明確になりました。

2. 保護者等からの評価の傾向と分析

(1) 高く評価された点(共通の強み)
  • 専門的なプログラム: 発達特性のある中高生を対象としたキャリアデザイン教育、お仕事体験、PCスキル習得など、将来の自立を見据えた具体的な支援プログラムについて、満足度が非常に高い結果となりました。「ティーンズにしかできないサービスが提供されている」とのお声も多く、当事業所の専門性が認知されていることが裏付けられました。
  • 職員の専門性・対応: 職員の発達障害に関する専門性や、子どもの特性や困り感への理解度について、概ね信頼をいただいております。個別面談等を通じて、客観的な分析に基づいた助言や進路提案ができたことに対し、具体的な感謝のコメントも寄せられました。
  • 個別支援計画: 子どもと保護者のニーズを客観的に分析し、それに基づいた個別支援計画が作成されていることへの評価が高く、きめ細やかな個別支援が実施できていることが示されました。
(2) 共通の課題として抽出された点
  • 施設・環境: 学習とその他の活動が同一スペースで行われることによる集中力の維持への不安や、防音対策、個別スペースの不足についてのご指摘がありました。特性に応じた配慮が十分ではないと感じられるケースがあり、ハード面の改善が求められます。
  • 情報提供・連携: 緊急時対応マニュアルや避難訓練の周知が不十分である、または保護者に対する説明や助言が不足しているとのご意見が散見されました。保護者様との連携における情報共有の質と量が今後の改善点です。
  • 対人トラブル対応: お子さん同士のトラブル発生時における職員の配置数や、対応への不安を感じたという意見も一部に見られ、特に職員間の連携の必要性が浮き彫りになりました。

3. 事業所自己評価・職員の評価の傾向と分析

職員による自己評価および内部討議の結果、概ね支援内容については肯定的な評価となりましたが、サービス提供体制における以下の課題が確認されました。

  • 支援方針の統一:会議内容の共有が不十分である事業所があり、結果として職員による対応が主観的になったり、支援方針にばらつきが生じたりするリスクが確認されました。
  • 業務の明確化: 職員の役割分担の明確化や、有資格者としての専門性の明示が十分でないという認識があり、さらなる専門性の向上と組織体制の強化が必要であると認識しています。

4. 今後の取り組みと改善方針

上記の評価結果を踏まえ、全事業所一丸となって以下の改善に取り組み、利用者様および保護者様に、より質の高い支援を提供して参ります。

重点改善項目具体的な取り組み内容
【環境調整】防音対策の徹底、パーテーションの活用、個別スペースの設置など、利用者の特性に応じた集中できる環境の整備を進めます。
【職員の対応力向上】事前打ち合わせと役割分担の明確化を全事業所で徹底します。また、定期的な外部研修や内部ケース会議を通じて、事実に基づく客観的な支援と、穏やかなトーンでの接し方を実践します。
【利用者・保護者連携の強化】アンケートで示された情報周知不足の改善のため、緊急時対応マニュアルやサービスの変更点などをメールや配布物で周知徹底します。意見箱の活用やフィードバックの仕組みを整備し、信頼関係の強化を図ります。
【専門性の更なる向上】利用者の関心や可能性を広げるため、プログラムの刷新に取り組みます。

全事業所の評価についてはこちらに記載しています。詳細は以下をご確認ください。
【放課後等デイサービスTEENS/ティーンズ】2025年度 自己評価アンケート公開

皆様からの貴重なご意見を基に、ティーンズの支援をより一層充実させてまいります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

ページトップへ