発達障害のあるお子様向け キャリアデザイン教育
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滝医院 小児科 滝ゆうこ先生インタビュー

ティーンズ御茶ノ水 2025年5月27日

ティーンズ御茶ノ水です。
滝医院は、千代田区市ヶ谷・九段にある内科・糖尿病内科・胃腸科・小児科のクリニックです。
今回は「小児科専門医」「こどものこころ相談医」として発達・育児相談をされている滝ゆうこ先生にインタビューしました。

滝医院について
所在地〒102-0074 東京都千代田区九段南4丁目3−1
電話番号03-3264-3101
ウェブサイトhttp://www.nt.pial.jp/taki-iin/

滝医院と他でもご活躍 ~さまざまな相談窓口/関係機関の連携~

―― 最初に先生のバックボーンを教えてほしいと思います。先生は、滝医院の勤務は水曜と木曜のようですが、それ以外の日はどこか別で勤務されているのでしょうか?

滝先生 滝医院での勤務以外に、療育センター、保健所の健診、区の発達相談などに携わっています。
そこでの経験から、医療機関を受診することに抵抗や不安を感じていらっしゃる方、ハードルが高いと考えてらっしゃるご家族がたくさんいらっしゃることを実感しています。

―― お子さんのことで気になることがあるなど悩んでいても、すぐに医療機関を受診されるご家族は多くはないのですね。

滝先生 そうですね。必ずしも私は困り感が無ければ、医療機関を受診する必要はないと考えています。
例えば、療育センターの発達相談(1時間ほど)において、「癇癪、睡眠の乱れ」に対しては漢方など薬を勧めたり、脳波の検査を進めることもあります。けれども、「言葉が遅い」「落ち着きがない」「集団行動が出来ない」「マイペース」といったケースの場合で、更に「……病院に行った方が良いですか?」というご質問をされると「行かなくていいんじゃない?」とお伝えしたことがあります。病院に行く時間があるのなら療育に行った方がよいと思うからです。検査、診断、投薬、書類作成が必要でなければ、急ぐ必要はないと考えています。滝医院はこじんまりと外来をやっているので、健診や行政の発達相談でお会いした方や、地域の療育センター、学校、リハビリ施設から勧められて受診される方がほとんどです。

―― 子育ては「育児書通りにいかない」とよく言われます。神経発達症※も、同じ診断名でも一人ひとりその特性が違うだけでなく、年齢や生活環境によっても困りごとの現れ方がさまざまと言われるので、専門家のアドバイスが受けられる相談の機会はとても大切だと改めて思いました。
療育センターや学校など、さまざまな機関との連携先のひとつにティーンズも加えていただけていることはとてもありがたいです。
※発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます

滝先生 ご本人や保護者の同意を得ていることが大前提ですが、療育センター、教育相談、保育園・学校などと出来る限り連携するようにしています。診察室では個別の、対大人とのやり取りしか見れませんが、集団での様子、その子が多くの時間を過ごしているご家庭以外の場所での客観的な様子がうかがえるのはとても参考になります。

―― 今回のインタビューもそうですが、お忙しい中でもご連絡を受けてくだることにとても感謝しています。

小児科、児童精神科 医療機関の選び方

―― 乳幼児検診など未就学時には大きな困りごとがなく、小学校で医療機関での受診をすすめられた場合、小児科や児童精神科などに迷うように思いました。どんな基準で選ぶと良いでしょうか?

滝先生 心の問題は精神科というイメージがあるかもしれませんが、発達や心理面を含めてケアをおこなえる小児科もあります。療育施設や通級など学校関連の友人やスクールカウンセラーなどからのクチコミを参考にされるのが良いのではないでしょうか。

―― お子さんが中高生になると、睡眠や癇癪などの困りごとがあっても「小児科にも相談できる先生がいる」ということを知らないご家庭も多いのではと感じます。そういった相談でも滝医院を受診してよいのでしょうか?

滝先生 もちろん大丈夫です。中高生の相談も受けています。

―― うつなどメンタルの不調がある場合はどうでしょうか?
うつ傾向のある場合は、専門の医療機関である児童精神科にかかることをお勧めします。ただ医療機関によっては混み合って予約がとりにくいことや、成人は見ているが18歳未満は診ていないところもあり様々なようです。

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