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【図表でわかる】発達障害 宮尾益知ドクターが監修協力2020年1月号

  1. 【図表でわかる】発達障害 宮尾益知ドクターが監修協力
  2. 海外メディア 発達障害児関連の注目ニュース 今度はAR!拡張現実でASD学生の社会性を高める
  3. 今月寄せられたご質問・ご意見にお答えします 高校生のアンガーマネージメント

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『発達障害の子のためのハローワーク』が完成 2017年7月出版

1. 【図表でわかる】発達障害 宮尾益知ドクターが監修協力

TEENSウェブサイトに掲載している人気シリーズ 『【図表でわかる】発達障害』がKaien発達総研のアドバイザーをお願いしているドクターの宮尾益知先生(どんぐり発達クリニックリンク)に監修いただきパワーアップしました。

ページ内の図は利用規約範囲内で転載・引用可です。発達障害*啓発にぜひご活用ください。2020年は『子どもの発達障害』ページも発達障害 中高生も読みやすいようにリニューアル予定です。乞うご期待!

【図表でわかる!】発達障害 シリーズ

【図表でわかる!】発達障害* × 偏食 | わがままではなく体質. 理由と対応方法を解説します

2. 海外メディア 発達障害児関連の注目ニュース 今度はAR!拡張現実でASD学生の社会性を高める

このコーナーでは海外メディアが伝えた子どもの発達障害に関する注目記事をセレクション。解説を交えてお伝えします。今回は『今度はAR!拡張現実でASD学生の社会性を高める』、『インドでもADHDの子どもたちがスマホゲームにハマりすぎている』の2本です。

①今度はAR!拡張現実でASD学生の社会性を高める

Autism XR Program Helps Students Navigate Social Minefields

すでにADHDについては、ゲームで社会適応を高めるプログラムが米国で作られ、日本での臨床試験が始めろうとしています。また当社が初期開発から協力している<emou>というVRも発達障害の大人や子どもの社会性を高めるためのプログラムです。

アメリカでは自閉症の学生に特化したAR(拡張現実)のプログラムが試行されています。ちょうどポケモン GOのようなもので、ウェブサイトで動画で見られます。まだまだプログラムは限定的なようですが、デジタル機器で社会に適応していく練習をする、デジタルセラピーがどんどん進んでいきそうです。

②インドでもADHDの子どもたちがスマホゲームにハマりすぎている

Mobile action games bane for children with ADHD, says NIMHANS professor

ゲーム依存症が診断名として登録され、日本でもゲームやネットに過度に依存してしまう人たちについて議論が多くなってきています。全世界的にゲームやネットにどう向き合うかは課題感があり、この記事はインドのADHDの子どもたちがスマホゲームにハマりすぎていることが論じられています。

スマホのゲームははじめは無料なものが多く、また途上国のほうがスマホの広まりが凄まじいこともあり、課題感が増していると思われます。対策としては、途中休憩、運動、親からの注意、医療への相談など当たり前のものが上げられています。当社でもゲームについては相談が多くなっていますが、逆にeスポーツで友達と繋がりができたりコミュニケーションを学べたりするツールにもなりえます。悪い部分だけを取り上げず、いかに上手に使いこなすか、付き合うかを考えていきたいものです。

参考:発達障害の方への支援方法 Kaienからのデジタルセラピーという新しい提案

10連休はeスポーツで ゲームを通じてコミュニケーションスキルを向上させよう

3. 今月寄せられたご質問・ご意見にお答えします 高校生のアンガーマネージメント

ニュースレターの登録時や説明会の申込みフォームなどでお寄せいただいたご質問、ご意見にお答えします。

Q. 高校生の子をもつ親です。本人が色々とストレスを感じることが多いようで、イライラして爆発することが多くなっているためアンガーマネージメントの本を読ませ6秒ルールなど実践させようとしていますが、なかなかうまくいきません。何かコツなどありますか?

A. アンガーマネージメント、大人になっても重宝するスキルですね。読みやすい本がどんどん増えていて有難い限りです。私も6秒ルールを駆使しながらなんとかこの現代社会をなんとかを乗り切っています。

さて、アンガーマネジメントの実践のコツ、ということですが…。もっと土台の部分まで遡れるとよさそうです。

イライラの理由は何でしょうか? 

イライラしているということは、何らかストレスとなるような刺激を受けている可能性が高いです。それは何でしょうか?避けることはできないのでしょうか?

ストレス回避に対して「子どものうちから逃げていると耐性がつかない」というような反論がありますが、ご本人にとって対峙する理由のないストレスは極力回避するのがベターです。

例えば、ご本人がどうしても進学したい学校があったときの受験のストレスをどう考えるか?ストレス度合いにも依りますが、受験自体を回避するよりはストレスと向き合う術を模索するの道を選択する子が多いと思います。

一方で、ストレスの原因が習い事が多すぎることからくる過労だったらどうでしょうか?爆発するほどのイライラを抱えているのであれば、時間の使い方の見直しをするのはごくごく自然で、甘えとは大きく異なります。

では、ご本人にとって対峙する理由のあるストレスだった場合は?

確かにアンガーマネージメントは非常に有効な手法ではありますが、ご本人の「このイライラをなんとかしたい」という思いが生れたときに、初めて使えるものになります。相談者の方が「イライラしている」捉えている状態を、まずご本人はどう認識しているか(実はご本人にとっては特に対処すべきことではない、という認識レベルだということはままあります)を確認し、その状態のメリット・デメリットを考えた上で、対処するならどんな対処法があるのか学びながら、どの方法がいいか選べると良いでしょう。あくまでご本人の意志のもと進めるというのが大原則です。

定型発達の子の場合は日常生活の中で上手に手を抜いたりエスケープしながらストレスを回避する術を学んでいくことができます。

一方で、大人たちの目の行き届きやすい発達障害の子たちの場合、どうしても大人の”正解”を押し付けられてしまいがちですし、素直で実直な性質をもつ彼らがそこにうまいこと反抗していくことができないままストレスに晒されがちです。処世術としての、健全なズルさの習得を決して大人が阻むことがないようにしていきたいですね。

 

*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます

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