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TEENS夏期講習2019 | 発達障害のある中高生のための就労準備講座2019年7月号

  1. TEENS夏期講習2019 | 発達障害*のある中高生のための就労準備講座
  2. 海外メディア 発達障害児関連の注目ニュース エリートアスリートにはADHDが多い!?
  3. 今月寄せられたご質問・ご意見にお答えします 書字障害の子 タイピングはどう練習する?
  4. TEENSの一ヶ月を振り返る 発達障害の子どもたちの学校生活をサポートする福祉サービス TEENS訪問支援サービスが始まりました

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1. TEENS夏期講習2019 | 発達障害のある中高生のための就労準備講座

発達障害の子のための発達障害・自己理解講座

発達障害ってなに?自分の特性・強み・弱みってなに?発達障害について正しく前向きに学びながら、自己理解を深めていくための講座です。今回は2日間の講座になります。

発達障害フレンドリー企業見学ツアー

発達凸凹のある方々が活躍する企業を見学できるツアー。様々なロールモデルに触れて、自分の将来をイメージすることができる機会です。

夜の部・親の会

将来像からイメージする 子育て講座です。自立に向けた自己理解・障害受容をどう育んでいくか?親として、思春期の子どもたちとどう向き合っていくべきか?どんな自立の形が望ましいのか?夏期講習の内容をふまえてお話した後、親御様同士の座談会を実施します。

2. 海外メディア 発達障害児関連の注目ニュース エリートアスリートにはADHDが多い!?

このコーナーでは海外メディアが伝えた子どもの発達障害に関する注目記事をセレクション。解説を交えてお伝えします。今回は『アジア系初の米国大統領を目指すヤン氏 息子の自閉症について語る』、『エリートアスリートにはADHDが多い!?』の2本です。

①アジア系初の米国大統領を目指すヤン氏 息子の自閉症について語る

Andrew Yang’s Autistic Child Inspired His Platform on Autism Intervention – Heavy.com

前回の大統領選挙から3年が経ち、ドナルド・トランプ大統領に挑む民主党の候補者がほぼ出揃いました。今回は20人以上の候補が出て、早くも大きな盛り上がりを見せています。その中でアジア系初の大統領を目指す起業家のアンドリュー・ヤン氏は、選挙用ウェブサイトでも自閉症対策について取り上げています。前々回の選挙から自閉症の対策は大統領選挙のテーマになっていますが、回を追うごとにメッセージの度合いが高まっているように思います。残念ながらヤン氏の人気は表立ってこないのですが、ドナルド・トランプ氏のアメリカ・ファーストの政策に対抗するために、民主党の候補は誰が選ばれても社会的な政策を今まで以上に推し進めそうです。

②エリートアスリートにはADHDが多い!?

ADHD May Be More Common Among Elite Athletes – Psychiatry and Behavioral Health Learning Network

そろそろ2020東京オリンピックまで1年となります。発達障害というと粗大運動や協調運動が苦手な人が多く、運動が不得意であるかのように言われますが、そんな印象を覆すような記事を見つけました。実はいくつかの研究によると、優秀な運動選手にはADHDの比率が高いとのこと。通常の比率ですと全人口の3~7%のところが、トップアスリートは7~8%の研究が出ているということです。数字の差はわずかにも見えますが、確かにまだまだ埋もれている人たちなのかもしれません。一つ一つの研究では例えばアメリカンフットボールではADHDの人は脳しんとうになる確率が高く、きちんと教育や支援を受けたほうが良いことや、野球やバスケットボールではADHDの特徴がいきやすい場面が多いなど面白い分析が書かれています。今やメンタルコーチはトップアスリートには不可欠になりつつ有ると思いますが、発達障害の見地からもアスリートを支えることが出来るかもしれません。

3. 今月寄せられたご質問・ご意見にお答えします 書字障害の子 タイピングはどう練習する?

ニュースレターの登録時や説明会の申込みフォームなどでお寄せいただいたご質問、ご意見にお答えします。

勉強への意欲がわかない

Q1. 自閉症スペクトラムと診断を受け、現状学力的な問題はあまり顕在化していないのですが、最近勉強への取り組み意欲が落ちていたり、こだわりが強く、好きなことを集中しているときは、より嫌いな勉強への切り替えができず、気を付けていくぺきポイントやTEENS様がどのようにサポートして頂けるか教えて頂きたいです。

A. びっくりするくらいお子さんのことよく見てらっしゃいますね。ご年齢など背景がわからないのでざっくりとしたお返事になってしまいますがご容赦ください。

何か取り組むときには動機づけ(モチベーション)が必要です。そして動機づけには二種類あります。①内発的動機づけと②外発的動機づけ、です。これらを高めていくことで、その活動へ取り組む意欲が湧いてきます。

①内発的動機づけとは?「行動の理由が内面に湧き起こった興味・関心や意欲によるもの」のことです。歴史が好きだから社会の勉強をする!みたいな気持ちですね。”嫌いな勉強”の中でも、ご本人が興味をもてる分野や取り組み方はないでしょうか? 同じ内容でも勉強ではなくクイズという形にする、理解する面白さを体感するために比較的簡単な問題から取り組むなど、「これって楽しいかもしれない」と思えるようさまざまな工夫を凝らしてみましょう。子どもたちの中の内発的動機づけを高めていくような支援は理想的な形といえます。

では、とりくんだ方がよい・とりくむべき活動(それをどう判断するかはまた難しい話ですが)に対して常に内発的動機づけをもてるかというとなかなか難しいですよね。わが道をゆく発達障害の子どもたちにそんな綺麗ごとが常に通用するわけはないのは痛いほどわかります。そんなときには外発的動機づけです。

②外発的動機づけとは?「行動の理由が評価・賞罰・強制などの人為的な刺激によるもの」のことです。ご褒美におやつをもらえるから勉強しよう!みたいな気持ちですね。内発的動機づけをもてない活動に対して、やる気がでないのは当然です。適切な「ご褒美」があれば頑張ろうという気持ちがでてきますし、そうしたことがきっかけで活動に携わってくるうちに、活動自体に興味が湧いて内発的動機づけが湧いてくることもあります。

なお、ご褒美の設定の仕方にはいくつかコツがあります。また、その他にも先の見通しをたてるためのスケジュールだてなど基本的な対応のお作法もあるのですが、それを話し出すと長くなりますので、またどこかのタイミングで。

補足しておくと、こだわりが強く好きなことに熱中できるというのは大きな強みです。何事にも関心の薄いタイプのお子さんはなかなかとっかかりを見つけるのが難しいですが、ご相談者様のお子様に関して言えば「好き・楽しい」といったプラスの感情を引き出してあげることができればチャレンジできることの幅が広がりそうです。そのためには大人側の引き出しの多さも試されますので、保護者の方がすべて背負おうとせずに様々な専門家を頼ってみてくださいね。

書字障害の子 タイピングはどう練習する?

Q2. 書字障害があり、学校でノートをとることに苦労しています。タイピングを覚えてPCを持ち込ませてもらうと良いと聞きますが、こちらもなかなか上手に教えられません。小学低学年でも利用時間にPCを教えていただけますか。

A.TEENSでも学習支援の時間にタイピング練習をしている子は多いです。また、お仕事体験の専門コースユーザーはほぼ毎回研修としてタイピング練習をとりいれています。

ICT機器に早いうちに触れられるのはとてもよいことですが、特にタイピングに関しては癖がつきやすいので、大人の傍で練習を重ねていくことをおすすめします。一方で、ホームポジションなど正しい打ち方にそこまで強くこだわる必要はなく、ある程度の目安としましょう。正しさよりも楽しさを教えることが重要です。

なお、発達障害の子の場合、完璧主義であるが故にタイピングゲームなどで練習する際に失敗するたびにリセットしてしまいスキルが積み重ならない…ということがよくあります。こういう癖がつくと長文が打てなくなり、タイピングを文章表現のためのツールとして活用することが難しくなります。また、タイピングゲームは楽しみながら取り組める反面、変換をしない、ミス・タイプした際の修正をしなくてよいなど実用性に欠ける部分もあります。タイピングをただの遊びや作業として終わらせるのではなく、きちんと活用していくためには、タイピングソフトだけでなくWordなどを使って簡単な文章入力をする機会をもてると良いでしょう。

余談ですが、書字障害の子のノートテイクの手段としてはタイピングの他にも黒板の写真撮影、タブレットを使用したフリック入力、音声入力など様々な方法が考えられます。手先の不器用さから書字に困難がある場合タイピングも難しいことがあるので、手段にはこだわらずその子にあった方法を模索していかれるとよいでしょう。

【参考】発達障害 × ICT(読み書き編)| ディスレクシアの子へのおススメを徹底解説!

4. TEENSの一ヶ月を振り返る 発達障害の子どもたちの学校生活をサポートする福祉サービス TEENS訪問支援サービスが始まりました

■2019年6月7日 発達障害の子どもたちの学校生活をサポートする福祉サービス TEENS訪問支援サービスが始まりました

■2019年6月17日 発達障害フレンドリー学校・企業が集結! | 第5回 発達障害に理解のある学校・企業 合同説明会

■2019年6月26日 TEENS夏期講習2019 | 発達障害のある中高生のための就労準備講座

*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます

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