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【図表でわかる!】ADHD(注意欠如多動症)の特徴 | ADHDって何?どんな困りごとがあるの?

“発達障害*”にまつわる情報を3分程度で読める文章と1枚の図表にまとめてお届けします。

今回は「ADHD(注意欠如多動症)の特徴」についてご紹介します。

図表でわかる!発達障害シリーズ一覧

 

ADHD(注意欠如多動症)って何?

ADHD

ADHD(注意欠如多動症)とは発達障害の一種です。

自分自身の意識や行動をコントロールすることに難しさがあり、不注意、多動性、衝動性といった症状がみられます。それぞれのADHDの症状の現れ方は人によって異なり、以下のように分類されます。

不注意優勢型 …気が散りやすかったり忘れっぽかったりする。目に見える形では動きは少ないが、 ”頭の中が多動”な状態。

多動・衝動性優勢型…動きが活発で、落ち着きがない。感情のコントロールも苦手。

混合型…不注意と多動。衝動性の両方の特徴をもつ。

ADHD(注意欠如多動症)具体的にどんな困りごとがあるの?

ADHDのお子さんは、口頭のコミュニケーションには一見ズレがないように見えるため、不注意の傾向は「不真面目」、多動・衝動性の傾向は「乱暴・反抗的」と受けとられてしまいがちです。

ADHDのお子さんがもつ特性は、具体的にどのような困り感につながりやすいのか。その一例と対応策をまとめました。ADHD・発達障害は誰かを”困らせる”障害ではなく、本人が”困っている”障害なのだということを改めて認識いただくための材料としてご活用ください。

  • じっとしていることが苦手
    長時間じっとしていることに、他の人よりも神経を使います。そのため長時間、静かにしていることが難しかったり、疲れやすかったりします。
    ▶我慢させるのではなく、休憩時間に思いきり体を動かして発散する時間をとる
    ▶我慢できなくなりそうな時に、教室を離れて一旦リフレッシュするなどエスケープの方法を決めておく
  • 忘れ物が多い
    不注意の特性から、モノや時間を忘れてしまうことがあります。
    ▶メモとりの習慣づけをしたり、リマインダーアプリを活用する
    ▶忘れ物をしたら他のクラスに借りに行くなどの処世術を覚える
  • 集中の持続が難しい
    受動的な活動中、気がそれやすいです。特に、授業中など一斉支持の場面では集中が持続しにくくなります。
    ▶周囲が声をかけ、注意を引き戻すようにする
    ▶情報を伝えるときには、何に注目すればよいのかわかりやすいよう視覚化する
  • 目先の利益に目が行きやすい
    衝動性があり、中長期的な損益を考えて行動することが難しいです。
    ▶結論を伝えるだけでなく、因果関係を整理して伝える
    ▶褒める・ご褒美をわたすなど、活動の成果を感じてもらうための働きかけはできるだけ即時的に行う
  • 整理整頓が苦手
    整理整頓したり片づけることが苦手プリントがしわくちゃにならないようファイルを使用するなど、便利ツールの活用方法を教えてあげられるとよいでしょう。
ADHD(注意欠如多動症)の子どもと向き合うときの注意点

ADHDとひとくちに言っても、多動・衝動性が目立つ子と、不注意でぼんやりしているように見える子とで、真逆の様相を示します。特に不注意傾向が強いお子さんは、大人しく、やや抜けているところがあっても、児童期は単なる”天然”と捉えられ困り感に気づかれないことが多々あります。「幼少期は問題がなかった」と言って済ませてしまうのではなく、お子さんの今現在の困り感と向き合うようにしてあげてください。

ADHDの子どもたちは、我慢が足りず怠けているように見られがちですが、実際は日々集中したり活動するためにたくさんのエネルギーを費やしています。ご本人の行動を責めるのではなく、目標にゆとりをもたせたり、環境調整を行うなど対策をしていきましょう。

※※図の使用について※※
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*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます

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