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【図表でわかる!】ASD(自閉スペクトラム症・アスペルガー)の特徴 | ASDって何?どんな困りごとがあるの?

“発達障害*”にまつわる情報を3分程度で読める文章と1枚の図表にまとめてお届けします。

今回は「ASD(自閉スペクトラム症・アスペルガー)の特徴」についてご紹介します。

図表でわかる!発達障害シリーズ一覧

ASD(自閉スペクトラム症・アスペルガー)って何?

ASD

ASD(自閉スペクトラム症・アスペルガー)とは発達障害の一種です。

物事への注意・関心の向け方、読み取り方・感じ方の特異性から、コミュニケーションや社会性・想像性に他の人と違いがみられる人のことを指します。

  1. 社会性の質の違い 慣習的なルールや暗黙の了解を理解しながら、周囲の人とかかわる時に”適切”にふるまうことに難しい。
  2. コミュニケーションの質の違い 相手が言っていることや感じていることを理解したり気づくことが難しい。また自分が言いたいことや感じていることを相手にわかりやすく伝えたり表現することに苦手さがある。
  3. 想像力の質の違い 自分が見たり予想していた以外の出来事や成り行きを想像したり納得することが難しい。自分の興味のあることや心地よいパターンの行動に強いこだわりがあり、想定外の行動を取ることに抵抗を示す。
ASD(自閉スペクトラム症・アスペルガー) 具体的にどんな困りごとがあるの?

特に知的障害のないASD(自閉スペクトラム症・アスペルガー)の子の場合、できることとできないことの凸凹が大きいため、苦手な部分について理解や共感がえられにくい傾向があります。

ASDのお子さんがもつ特性は、具体的にどのような困り感につながりやすいのか、その一例と対応策をまとめました。

  • 騒がしい場所が苦手
    聴覚の過敏さから、騒がしい環境が苦手です。音の刺激が強く不安定になりそうな場合は静かな場所に移動したり、耳栓やイヤホンをつけるなどの対策がとれるとよいでしょう。
  • 情報受信が特異的
    曖昧な情報を理解することに苦手さがあります。情報伝達の際には、以下を意識しましょう
    ▶文字やイラストを使う
    ▶×抽象的 〇具体的
    ▶「走らない⇒歩く」など肯定的に
    ▶端的に段階的に
  • 感想を表現することが苦手
    “正解”のない感想を表現することに苦手さがあります。焦らずに「つまりxxということ?」と問いかけながら言葉を引き出すなど、本人の思いや考えを言葉にするためのサポートができるとよいでしょう。
  • 突然の予定変更が苦手
    先の見通しが立たないことに不安感を覚えることがあります。急な変更は避け事前に情報を伝えられるようにしたり、どうしても変更が必要な場合は意図や理由を伝えましょう。
  • 失敗への恐怖心が強い
    失敗することへの恐怖心が強く完璧主義になることがあります。段階的に耐性がつけられるよう「惜しかったね」と婉曲的に伝えるなどの工夫が必要です。”失敗しても大丈夫”という経験を積んでいきましょう。
ASDの特性には決まった形はない

ここでは、ASDのお子さんが躓きやすいポイントとその対応方法をいくつかあげましたが、これらと真逆の様相を示す場合も多々あります。例えば、寡黙で自分の考えを示すことが苦手なことは逆に、多弁な子もたくさんいます。

ASDが示す特性は多様であり、「絶対にxxの症状がある!」というものがありません。定型発達(一般的な発達)と違いが見られて、その違いから社会生活に困難が生じている状態なのだということをご理解ください。

※※図の使用について※※
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大人のASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群・広汎性発達障害など)リンク

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*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます

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